薬剤散布によるシロアリ防除施工の方法
シロアリ防除の“防除”とは予防の防と駆除の除を合わせたものです。
薬剤散布によるシロアリ防除施工の考え方の基本は
- シロアリ被害の無いお宅に対しては、予防施工のみを行う。
- シロアリ被害の有るお宅に対しては、駆除施工と予防施工を
- 併せて行う。
ということです。
家屋内に侵入してしまっているシロアリは、薬剤で駆除します。木材や壁の中にいるシロアリは、ドリルで穿孔し、薬剤を注入することにより、直接殺します。
そして、次に新たなシロアリが侵入してこないように、薬剤を散布してバリアを作ります。 この薬剤のバリアは、約5年間効力が持続します。
具体的には以下のような段取りで施工いたします。
1.お客様と施工内容のご確認
最初に、調査担当者からの報告及び指示事項に基づき、シロアリ
防除施工の内容と段取りをお客様と確認させていただきます。
2.床下に入る場所を確保します。
- キッチンに床下収納庫が有る場合は、そこから床下に入って作業を行います。同様に、洗面所などに床下点検口が有る場合もそこから入ります。
- 点検口が無い場合は新たに作成します。1階に和室が有る場合は畳を1枚上げて、床板を電動丸のこでカットして、そこから入ります。
- 和室も無く、目立たないように床をカットすることも出来ない場合は、別途床下点検口を作成していただきます。その場合の費用はお客様にご負担いただきます。
3.養生を行います。
薬剤散布は作業車の薬剤タンクからホースを伸ばして行います。
そのため、お客様の家が汚れないように、玄関や勝手口等から侵入口まで養生シートで養生を行います。
4.床下の作業通路を確保します。
基礎の構造によっては、作業通路確保のため間仕切り基礎の通風口を拡張したり、新たに穴を開ける必要があります。
その場合は、建物の構造に影響を与えないように作成するとともに、状況によっては作業終了後に補強工事を行います。その場合は別途費用をいただきます。
5.床下作業について
いよいよ薬剤ホースをもって床下に潜り、散布を行います。
その前に、駆除施工の場合は、土台・大引き・床束など主要部材にドリルで穿孔しておきます。
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床下に使用されている木材(土台、床束、大引き、根太等)に薬剤を吹付け、必要に応じて注入します。
そして、床下の土壌表面に薬剤を散布します。床下がコンクリートの場合でも表面に散布します。
木材用の薬剤には防蟻成分に加えて防腐成分も含まれています。
6.室内作業について
床下での施工だけでは完全に防除出来ない場合が有ります。その場合は必要に応じて各部位に適切な処理を行います。
- まず、室内にシロアリの被害が有る場合はその被害部位に薬剤を行き渡らせます。
- 浴室やトイレがタイル張りの場合には、壁の立上り部分にドリルで穿孔し、 薬剤を注入します。処理後はできる限り目立たないように補修をいたします。
- 浴室の土台で床下から作業できない部位は、外壁から穿孔し薬剤を注入する場合もあります。
7.施工後について
施工が終ったら作業漏れ、補修漏れ等が無いかチェックを行うと共に、清掃、後片づけを行います。
お客様に施工完了のご報告を行いすべて完了です。