チャバネゴキブリ
 チャバネゴキブリ

 ゴキブリといえば、その姿から屋内で最も嫌われる害虫です。ゴキブリの名前は、「御器かぶり」の食器をかじるという意味からきており、昔から家の中で食品を食べて嫌われていたようです。 


 ゴキブリの起源は約3億年前といわれ、その姿はほとんど昔のままの原始的な昆虫です。


 そんなゴキブリが、現代でも人間の身近な環境に適応し、私たちにいろいろと害を与えています。


 それでは、なぜ、ゴキブリは人間の生活に入り込むことができ、更に、今でも屋内に生活し続けているのでしょうか?


 それは、ゴキブリの生態、習性が人間の生活している環境に合っていたからです。 ゴキブリは、雑食性で何でも食べます。人間の食べるものほとんどすべて食べますし、それ以外に、紙、化粧品、私たちの排泄物、カビ、腐敗物なども食べ、非常に食性が広いのです。当然、私たちの身の回りにはゴキブリの餌が豊富にあることになります。


 また、私たちの寝静まった夜にゴキブリは活動します。ゴキブリの体は扁平で隙間に潜り込みやすいようになっており、昼間は、人目のつかないものの隙間などに隠れています。従って、人に発見されず殺されにくくなります。


 ゴキブリは繁殖力が非常に高く、特にチャバネゴキブリでは、室内で約1年間で1対の雌雄から、その子孫が約12万倍に増殖したとの報告があります。

 

   「厚生省生活衛生局水道環境部監修 

                原色ペストコントロール図説」より

 

ゴキブリの生態と特徴

クロゴキブリ

成虫体色・特徴:黒褐色。光沢があり、縞や斑紋はない。

成虫体長:30~40mm

生息場所:一般家庭、集合住宅、食品工場、事務室などで優先的に生息 。

         

 

 

チャバネゴキブリ

成虫体色・特徴:体は黄褐色から褐色、前胸板に明瞭な2本の黒い縦縞がある。

成虫体長:10~15mm

生息場所:ビル、飲食街、地下街、交通機関(暖房・熱源のある場所)

 

 

 

ヤマトゴキブリ

成虫体色・特徴:農村地帯の一般家庭、特に農家。屋外にも生息。

成虫体長:20~30mm

生息場所:農村地帯の一般家庭、特に農家。屋外にも生息。

 

 

 

ワモンゴキブリ

成虫体色・特徴:体全体に褐色、前胸背板に淡黄色の輪状斑紋をもつ。

成虫体長:28~44mm

生息場所:一般家庭、集合住宅、商店、浄化槽、マンホール、トイレなどに群生。